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インターネット

無名サイトのつづき

あてもない未来に

思うところがあって、財布の中からカードを全て取っ払ってみた。

そもそもの始まりはというと、諸事情からクレジットカードを一枚追加したことだった。今までは銀行系のカードで全てまかなってきたのだけど、仕事上で配置転換があり長距離の出張が増えたので、そういう移動の時によりポイントが貯まるようなカードを作った方がお得なんではないかということに気付いて一枚申し込んだのである。幸いなことにここ二年ほどでそれなりにカードを使っていたので特に引っかかることもなく無事カードが増えた。

そこまではよかったのだが、いざ財布に入れてみようとしたらもうカード入れがフルに埋まってしまっていたのだ。

そこでもう一度自分の財布の中を見直してみた。正確には財布と定期入れに入っていた各種カード類を一度全て出してみた。キャッシュ・クレカを含む銀行のカードに、 免許証に保険証。ETCカードもあれば定期もあるしTSUTAYAの会員カードに各電気店のポイントカード、その他諸々エトセトラ。そしてそれらを一度全て取り出してみたところ、また財布に配置を考えて入れ直すのが面倒になってしまったので仕方なくそこに転がっていた名刺入れに入れてみたら今度は名刺入れがパンパンになってしまった。

この状態を見ていて思うのは、毎日使うことはないものたちに貴重なスペースが占拠されているという事実である。この中で本当に毎日必要な物があるとすれば、身分証になる免許証と保険証くらいのもので、あとは会社に行く以上定期券は必要だろう。そして次に使う頻度が高いとすればせいぜい銀行のカードくらいではないかと思う。各種の会員カードというのは特定の何処かの店で特典を受ける為に必要になる物なので、その店に行かなければほとんど意味はない。そして毎日そういう店に行くかというと、実際はたいして行かなかったりするのだ。実際に見直してみると、財布の中身のほとんどはそうしたカードだった。

かくして僕は名刺入れの中に適当にぶち込んだカードを整理し直すのが面倒になったので、財布の中にはSuica定期券だけ詰め込んで、あとは現金だけでやりくりするようになって一週間くらいが経つ。これがもっと不便かと思っていたら、意外にそういうわけでもなかった。もちろん免許証なんかは持ち歩かなければならないので、くだんの名刺入れも持参しており結局のところは入れ物が変わっただけとも言えるのだが、こちらの名刺入れはほとんど鞄の中に入れっぱなしになっている。

つまり、自分の財布は「いつか使うかもしれない」もので埋まっていたし、これまではそれを問題だとも思っていなかったということになる。今この場での判断ではなく不確定な未来を含めて判断している分、いつか役に立つかもという観測はいつも冷静な判断を鈍らせてしまうのだ。

自分はいつか社会の役に立てるかと思っていて四半世紀が過ぎたが、どうもその時は来そうにないという話もあるのだし。