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無名サイトのつづき

コミケ撮影覚え書き2:必要なものを準備しよう2(ストロボ以外の機材について)

前回ストロボだけでやたらたくさん文字数使ってしまったので、それ以外については比較的適当にお茶を濁すこととする。今回はストロボ以外の機材ということで、必要なカメラとレンズについて。

まず、使用するカメラは最初に述べた通り、一眼レフを基本にしている。それは、個人的に一眼レフカメラを使い慣れているからであり、なおかつこういう撮影に向いてると思っているからだ。とはいえ、こういう撮影に対しての向き不向きとは一体なんぞや? というところがあると思うので、私見を述べてみる。

[ごく個人的な、コス撮影向きカメラの条件]
1.ストロボと高度な連携が取れるカメラであるということ
2.連写の効くカメラであるということ
3.背景ボケの計算出来るカメラであるということ
4. 伊達と酔狂

まず1.は、前回ストロボだけで一記事書き上げてしまったように、こういう屋外かつ人物の撮影というのはストロボの使用がキーになる。条件が良ければアベイラブルライトでもけっこう上手く撮れるものなのだが、毎度毎度上手い立ち位置に立てるとは限らないのも前回述べた通りである。なので、ある程度外付けのストロボが自由自在に 使えるということが大切になる。ハイスピードシンクロやオフカメラでの発光などを考えると、やはり一眼レフが一番面倒がないのではないかな、と思う。

2.は、秒間十コマ撮れるとか撮れないとかの次元でなくてもいいから、とにかくある程度の連写に耐えることが大事だと思っている。コンパクトデジカメの連写というのは10枚撮ったら書き込みが終わるまで撮れないなんてこともザラなので、まだ秒三コマの機種であっても途切れなく撮り続けられる一眼レフの方が向いているのだ。ちなみに連写が必要な理由は、こちらに目線が来るとは限らないからある程度ヤマを張るような撮り方をしなくてはならないからというところに尽きる。ただ闇雲に撮っていても中々上手くは行かないので、これについては撮影編などで述べる。

3.は人物撮影で主題だけを浮き上がらせるために、よくバックをボカす手法が取られており、これを比較的実現しやすいのが一眼レフだからという理由である。背景をボカすのは上記の通り人物撮影の基本テクニックなのだが、コミケではもう少し実利寄りの話になる。簡単に言うと、コミケで撮影すると背景が非常にうるさくなるのである。だいたいの場合、アイレベルで撮影するとほかの人達が写り込むことになるのでそれが判別できない程度にボカしたいから、というわけだ。この場合、レンズが明るいとか撮像素子が大きいとかの方が有利なので、一眼レフを使うことになる。

4.は単純明快。その方がそれっぽく見えるからというところに尽きる。そうでなかったら総重量2kgを超える機材担いで歩き回ったりしません……。

自分の機材は前回列挙した通りだが、一応フルサイズ機に85/1.4というボケ重視の構成で撮っている。これに縦位置グリップを付けているのは、ほとんどのカットが縦位置になるからという理由と、バッテリーが一つだけでは心許ないという理由から。ただし、実際は1日で1,200枚超の撮影をしてようやくバッテリーを一個使い切ったというレベルなので実は二個要らない可能性も高い。ちなみにcRAW(圧縮RAW)で1,200枚撮るとだいたい32GBのCFを使い切るのでいい目安にもなる。(α900の場合)

カメラについては、自分は元々別の用途でαマウント機を使っているのでああいうセレクトになっているが、普通に考えればキヤノンかニコン使っておけば間違いないと思うのでそちらをオススメする。普通にAPS-Cのミドルクラス買っておけばまず不満はないと思うがお金のある人はフルサイズ機買えば良いんじゃないでしょーか。こう書くとまるで自分もお金持ちみたいだがそういうわけではない。なおキヤノンについてはよくわからないが、少なくとも知人のニコン機(D7000)は大変良い仕事をするのを目の当たりにしている。

レンズについては、先に言ったとおりとにかくボケを作りたいという理由で85mm F1.4のレンズを使っている。このクラスのレンズは各メーカーにあるがいわゆるポートレートレンズとして作られており、 結構気合いの入ったレンズが多いのでほとんどの場合は写りに満足出来るのではないかと思っている。ピントは極薄だが決まればビシッとシャープで、なだらかにボケていく様は腕が上がったと勘違いさせてくれるだけのことはあると思う。なお、もしAPS-Cのカメラを使っているのなら、50mm F1.4なんかがオススメ。75mm相当の画角になるので、ほぼ似たような感覚で撮影できるし、何より85mmよりもだいぶ安い。

ただし、実際のコミケ撮影では、自分のように単焦点レンズ一本で撮影している人はほとんどいない。ブラケットを付けているような本気組では、おおむね24-70mm相当のズームレンズか、70-200mm相当のズームレンズのどちらかが人気のようだ。(なおこれは撮影中他人の機材チラ見して得た情報によるものなので特に統計とかがあるわけではない)

これは、立ち位置が限られるというコミケ撮影の特殊性を反映しているのではないかと思っている。一人を縦位置で収めるというだけならば、85mmだけでもなんとかなるのだが、たとえば作品別に複数キャラが集合の画になったりすると、もうお手上げである。85mmで、通常の撮影距離(1-3m)ではせいぜい二人までしかフレームに入れることは出来ない。

そんなとき、もう少し広角になって全員入るようにフレーミング出来たら……とか、囲みの三列目から狙っているがほかの撮影者が邪魔になってしまい、それをカット出来たら……とか考えるのは自然なことだと思う。なお、ほとんどの人はボケの事も同時に考えているようなのでたいていF2.8通しの超高級ズームを使っている場合がほとんどである。 みんなお金持ってるねー。

ちなみに参考になるかわからないが、コミケ撮影での焦点距離別の写る範囲目安を書いておこうかと思う。たいていはレイヤーさんから1-2mくらいの立ち位置に立って撮影することになると思うので、そのくらいを想定しておく。すべて縦位置で撮影した時のもの。

50mm:つま先からの全身~腰から上くらい
85mm:膝から上の全身~バストアップくらい
135mm:バストアップ~顔アップ
200mm:顔のアップ

当然撮影距離が短くなると写る範囲も狭くなるので、囲み撮影の時最前列にいるか3列目くらいから狙うかでも話は違ってくるが、だいたい自分で撮影した限りではこんな感じである。 気に入らなきゃトリミングするという手もある。自分の場合、今回も結局ほとんどのカットは大なり小なりトリミングをかけた。

上記の目安からすると、だいたい50mm~135mmくらいの画角で明るいズームがあればいいのではないかなんて思うかもしれないが、残念ながら今の世の中では(先に書いたとおり、24-70と70-200というコンビがポピュラーなこともあり)このズーム域を持つレンズは存在しない。過去に一本だけ、トキナーAT-X120(60-120/2.8) というレンズがあったが、不人気だったためすぐに姿を消したらしい。

なので、オススメの機材案としては
カメラ:各社APS-C一眼レフ
レンズ:旧モデルでもいいので24-70や28-70/2.8
ストロボ:中級クラス以上のモノ

……といったところなのではないかと思っている。

自分が実際に使っている機材とは違っているが、たぶんこちらの方が歩留まりは良さそうだという予感はしている。ならなんでそういうのを使わないのか? というところだが、それこそ伊達や酔狂に違いない。