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インターネット

無名サイトのつづき

フィルム雑感:Lomography X-Pro200 あまのじゃくポジ現像編

気が付けば、年が明けてからはフィルムカメラばかり使っている。

流石に旅行の時とかはデジカメを持ち出すが、そもそもTC-1は会社の人からの期限付き移籍だったりするのと、勢いで大量に購入してしまったフィルムが我が家の冷凍室を占拠してしまい家族から苦情が来ているので、消費がてらに自然とフィルムカメラに手が伸びてしまうのだ。ちなみに120と135合わせて40本強あるので週一本使っても今年中は十分に戦っていける。現像代のことは忘れよう。

そして、せっかくなので色々なフィルムを試してみようと思い、変なフィルムがあったら積極的に買い込むようにしている。なにせ、もはや普通に買えるフィルムは富士かKodakかしかないし、ポジに限って言えばもはや富士一択という状況である。そうした状況下ではそれら以外のフィルムはいつ無くなってもおかしくないという焦りも多分に含まれている。

そもそも、今インターネット上でフィルムについて調べても出てくるのはせいぜい2005年くらいまでの情報が多い。当時の情報だと味のあるフィルムとしてAGFAだのフェラーニアだのが出てくるのだが今となっては手に入らない。結局、昔はよかったねという話に終始してしまうのだ。

これではいかんというわけで、使ったフィルムについては思ったことがあればここに書き残しておくことにする。2014年現在のフィルム事情と言うことでひとつどうか。

というわけで、第一回目はLomographyのフィルムなんぞを使ってみた。Lomographyといえばクソみたいな時代遅れのフィルムやカメラを上手いことアーティスティックな謳い文句に包み隠して勘違い集団に売り付けて暴利を貪る商売上手達だと思っていたのだが、まぁそれであってもフィルム写真文化にとって無視出来ない存在である。ある意味ではフィルムを使う意義の最後の砦として、自らもフィルムを売り出している。もはやフィルム写真が画質でも利便性でもデジタルカメラに勝てないとなれば、あとは精神性に訴えなくてはならないということであろう。

……で、その中でも今回はX-Pro200というフィルムを使ってみた。何故これを買ったかというと、理由は簡単、今現在手に入る富士フィルム以外のポジフィルムの、ほぼ唯一の選択肢だからである。ちなみにネットショップまで捜索範囲を広げてみても、他に1-2種類ある程度なので本当に富士以外のポジフィルムというのは絶滅危惧種に等しい。

本当のところは、近所のビックカメラで期限間近だったこともあり、ポジとしては比較的安価に手に入ったからというのも大きい。なにせ富士のポジは結構高価なのだ。常用するにはなかなか勇気が要る。その上感度は50とか100なので、一度詰めると晴天専用になってしまう。そこんところこのフィルムはISO200と中庸な感度で使いやすいかなと思ったのである。ただしDXコードがないので手動設定を忘れると悲惨なことになる。

また、このフィルムはポジフィルムではあるがクロスプロセス用のフィルムである。アーティスティックな仕上がりの為に「クロス現像専用」とまで言い切っているのだ。しかしクロスプロセスの原理からして、普通に現像してポジフィルムにならないわけがない。だいたいクロス現像はやってくれるところが非常に少なくて金がかかる。というわけで、通常現像してみたのが次の写真である。(以下、ゴミ取り程度の補正はしているがストレートスキャン)

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・MINOLTA TC-1 + Lomography X-Pro200(Kodak現像) Scan by nikon coolscan4
最初にポジを受け取った時、わりと頭を抱えてしまった。これはKodak現像なのだが、順光晴天以外は色のノリも悪く、正直ポジフィルムという言葉から想像する写りとはかけ離れていたのだった。おまけにカールしやすくてフィルムスキャナに突っ込んでも微妙に端が甘かったりする始末。全体として色の転びはさほど気にならないのだが、日が落ちるとちょっと使えないなという結論に至った。果たして本当にこれがこのフィルムの実力なのかと思い、次は富士の現像に出してみた。

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 ・MINOLTA TC-1 + Lomography X-Pro200(富士現像) Scan by nikon coolscan4

今度は黄色い。黄色いが、まぁ見られる風合いである。粒子っぽさはあるが、味の範囲で許されるレベルに落ち着いていると思う。ちなみに同じフィルムの120判も購入して、GS645Sで同様に使って富士で現像してみたのだが、こちらは原版を見てる限り、非常にポジらしい写りをしている。

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 ・MINOLTA TC-1 + Lomography X-Pro200(富士現像) Scan by nikon coolscan4
元々クロス現像時にドラマティックな写りを意図したフィルムということもあり、意図的にカラーバランスを崩した仕上げになっているのかもしれない。そもそも、クロス現像用のポジを普通にポジ現像するという行為自体がだいぶあまのじゃくな行為なのでやってみなければわからないのである。やってみて得に実りのある行為ではなかったが、これはこれでたまにやる分には面白いかもしれない。

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・MINOLTA TC-1 + Lomography X-Pro200(富士現像) Scan by nikon coolscan4

既存のカメラや写真撮影に対するアンチテーゼとして語られることの多いLomography運動だが、さしずめこれはアンチテーゼのアンチテーゼなわけで、案外ここが最前線なのかもしれない。