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インターネット

無名サイトのつづき

新フィルムカメラはじめました10 [PENTAX Z-1PでDA40mm F2.8XS]

フィルムカメラはじめました

このサイトにおいて、ハイパー操作系のことだけで記事が5つくらい作られたことからも分かる通り、Z-1Pはかなり気に入って使っている。手持ちのフィルム一眼レフの中では最近一番よく使っていると言ってもよい。

待ちくたびれた……という言葉でも足りないくらいの長い間待たされ続けたフルサイズデジタル機も、ようやく現実の物として聞こえてきたペンタックスではあるが、今のところいわゆるフルサイズで撮るにはフィルム機を使うほかにない。そういう意味でも、Z-1Pはもうしばらくの間輝き続けるだろう。

ところで、気の早いペンタックスユーザーの中には「(デジタル以降の)どのレンズだったらフルサイズ機でも使えるのか」という辺りに興味が移っている人も数多くいるようである。

その中でも割と有名なのが、DA40mm F2.8 limitedは往年のパンケーキレンズM40mm F2.8のリファイン的存在なので、フルサイズのイメージサークルをカバーしているという(半ば公然の)噂である。実際、構成図はとてもよく似ている。

そしてそれは、光学系を共用しているDA40mm F2.8XSにもそのまま当てはまる。

ほとんどレンズキャップと言えるような薄さでありながら、中身は定評あるDA40 limitedとほぼ同じ、そしてそれがボディとセットで3万円台(当時)というわけで、今更必要か? と自問自答しつつもK-01をわざわざレンズキットで買ったのは、K-01はもちろん、このレンズにも強く惹かれたからに他ならない。

……なのだが、K-01で使うには換算60mmは少し長すぎるということと、既にFA43mm F1.9 limitedを持っていたということもあり、決してデジタルでの稼働率は高くはなかった。そもそもわざわざ大きく重いデジタル一眼レフ(ないし、それと同等の体躯であるK-01)を持ち出すのであれば、それは気合いを入れたい時なのだからレンズだけ薄くて小さくて軽くても仕方がないというところに思い至ってしまったのも問題であった。デジタル機では何よりも実利が先に立つので、中途半端なポジションと感じてしまうと一気に出番が少なくなってしまう。

さて、そんなわけでしばらくの間稼働率が低かったこのレンズだが、フィルム機でも使えるという巷の噂は本当なのか、実際にZ-1Pで使って試してみた。矛盾しているようだが、こういう実験的なことであれば先に述べたネガティブな面もあまり苦にならない。むしろ実利など一切ないフィルム撮影だからこそ出来る酔狂である。画角も個人的には60mmより40mmのがまだマシだ。

このレンズ、比較的新しめのレンズながらレンズ内にはモーターを搭載していないため、フィルム時代の機種でも普通にAFが効くし、機能的には全くなんの不都合もない。絞りリングがないのでMZ-Sなんかに使った時は問題になるかもしれないが、Z-1Pでは本体ダイヤルベースの操作系なのでそれも問題なし。絞りリングがないおかげでM40mm F2.8よりも更に薄いのだから機動性はとてもよい。画角も35と50の中間としての40mmと考えれば万能そのものである。

Z-1Pのファインダーは100%ではないが、接眼する限りではケラレのようなものも見当たらない。あとは心配事といえばフードがないことだが、そこはコーティング技術の進歩を信じよう。

そうそう、ほとんどボディキャップのようなサイズであるから余計にレンズを持っていくというのも悪くないだろう。一本勝負も悪くないが、そこは気分次第の使い分けで。

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PENTAX Z-1P + DA40mm F2.8XS + FUJI VELVIA50

まぁ、見ての通りケラレはない。つまり普通に使えるレンズである。F2.8とはいえ寄ればボケるし40mmという焦点距離も使っていてさほど違和感はない。MFしようとさえ思わなければ、このレンズが特異なレンズであるという感覚はほとんどない。純正レンズなのだから当たり前だが、しかしやっていることは「当たり前」の範疇外の使い方である。

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PENTAX Z-1P + DA40mm F2.8XS + FUJI VELVIA50

どこまでもシャープという写りではないが、必要十分といったところか。現行ペンタックスレンズの中では最安クラスのレンズだということにも配慮すべきかもしれない。ちなみにこの写真、咄嗟に撮った際の傾きをだいぶ補正しているので四隅は切れている。なので周辺部の画質をどうこう言うには不向きな画像である。

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PENTAX Z-1P + DA40mm F2.8XS + KODAK EKTAR100
絞れば全面的に整う。そもそものイメージサークルが足りてない可能性がある上に前玉がやたら小さくて不安になるが、周辺光量の酷い落ち込みなども見られない。お散歩レンズとしては上々だろう。

ここまでの評価では、フィルム機でも全然使えるレンズといった印象だが、流石にイメージサークルの問題は存在しているようで、このカットでも厳密に言うと手前側の草地の角は流れている。ただこのような構図であればパッと見は全然問題ないように見える。

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PENTAX Z-1P + DA40mm F2.8XS + KODAK EKTAR100

問題はこのようなカットで、最周辺部に光源や文字があると確かに若干の破綻が見られる。右上の「世界一 カラオケ パセラ」の文字辺りがわかりやすいので参考に掲載した。その側の電灯も若干コマフレアっぽさが出ている。

ただ、実際に破綻していると感じるのは「世界一」の辺りのみで、あとは個人的に我慢出来るレベルなので先ほども述べた通り、構図によっては十分使えると感じる人が多いのではなかろうか。

結論としては最周辺部の描写に若干の破綻はあるが、それは本来のイメージサークル外であり、デジタルでは使っていない辺りなのである意味当然の話である。それらを理解した上で使うのであれば安価軽量コンパクトと、よいお散歩レンズになり得るのではないか、といったところであった。

それにしてもみんながみんなフィルム時代のレンズをデジタル機に付けることばかり考えている中で、今更になってこんなことをしているとは、我ながらひねくれたものである。(……そういえばα-9の回ではα-9にDistagon 24mm F2 ZA付けて撮ってたんだったな)