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無名サイトのつづき

車について:コルト ラリーアートに9ヶ月ほど乗ってみて

早いもので、車を乗り換えてからもうじき9ヶ月になる。

全然節目でも何でもないのが突っ込みどころなのだが、その間走行距離はざっと1万キロ以上を走破し、ずいぶんといろいろなところにも行った。北はいまのところ長野県白馬まで、南は……たぶん和歌山まで。東なら栃木だった気がするし、西なら愛媛までは行った。要するにだいぶ乗り回している。

実家に置いてきたインプレッサの代わりということでわざわざコルトのラリーアート(非versionR)なんてのを買ったわけだが、そもそもこれはスイフトスポーツを買おうと思って見に行ったら横に置いてあった車だった。元々買うつもりだったスイスポは予算の関係であきらめて、いわば代用としてコルトを買ったわけだが、この予算(込み込み50万)で現代的な車に乗れるのだからそう悪くはないかと思っている。

購入時とにかく値段重視だったせいか、この車はおそらく側面衝突を一回やらかしている。だがいまのところはまっすぐ走るし、フレーム修正までは行っていないから修理歴にはカウントされていないのだろう。

ちなみになんで側面ぶつけていると言い切れるのかというと、ドアバイザーが片側にしか付いていなかったり、左右でヘッドランプの黄ばみ方が違っていたり、リア片側にスピーカーが入っていなかったり、デッドニングをした際にブチルゴムの乾き方が左右で全然違っていたりしたからである。まぁそのくらい買う前に気がつけよと言ったらそれまでなのだが、当時はちゃんと見ていなかったというわけである。無能の極み。

とはいえ、まぁ走って曲がって止まってまっすぐはそこそこ速いので総合的に見れば悪い選択ではなかったかな、と思っている。

なので、ここらで一度良い点悪い点をまとめてみたい。

○よい点
・ともかくクラス最強のパワー
この年代では他にブーンX4しか存在しないターボ付きということもあって高速では非常に快適。あちらは競技車ベースなのでそれはそれでとても楽しいとは思うが、こっちは実質最上級グレードなので快適装備も付いていてこのスペックはありがたい。高速移動メインなのでこの車にした決め手の一つ。

・地味な外見
人によってはいいとも悪いとも感じると思うが、後期型(ラリーアート versionR)がこれでもかとホットハッチ然した外見なのに対して、前期型は非常におとなしい。一応エアロパーツは付いているのだが、versionRのように派手ではないので羽根とバッジを外せばお買い物仕様車と変わらない。ただし自分の車は赤なのでそういう意味では派手。

・思ったよりも、かなりよい燃費
燃費は普段の使い方がわりと高速メインなこともあるが、安定して14-16km/Lくらいは走ってくれる。このためワンタンクでの航続距離は600kmに届く。ハイオク指定なので燃料費の節約にはならないが、ターボ付きでこれだけ走ってくれれば御の字といったところ。

・ユーティリティの高さ
どうせ一人で乗るのでさほどユーティリティは気にしていなかったが、引っ越し等々で大荷物を載せるたびにけっこう積めるのにはびっくり。後席フォールダウンでダイニングテーブルとイス二脚を飲み込んでまだ余裕があった。また、使う頻度は少ないがほぼフルフラットになるシートはたまに便利。

△微妙な点
・出足がかったるい
ターボ車だから仕方ない面があるとはいえ、ブーストがかかっていない領域での出足はちょっとかったるい。踏めばよく走る。が、踏んだら踏んだでグッと立ち上がるタイプなのでその中間くらいの加速ではもどかしい。仕方ないので、クルーズコントロール目的で付けたpivot 3-drive ACで場合によっては電子制御スロットルの特性を変えて誤魔化している。

・インチダウンできない
スタッドレスを買うときに判明した弱点。4輪ディスクブレーキを奢っているのはいいのだが、このせいで標準グレードに着くアルミが着かず15ないし16インチを買わなくてはならない。タイヤサイズがわりと珍しいせいでスタッドレスの中古もあんまり出てこない。

・見切りがよくない
ワンモーションフォルムを実現するためだとは思うが、かなりAピラーが太くて左右の見切りは正直言って良くはない。ヒヤっとする場面もあったので、これはマイナス。とはいえ深刻な欠点というわけではなく、慣れで解決出来るレベル。

・パワステが軽い
これも慣れで解決出来るレベルではあるのだが、インプレッサから乗り換えると驚くほどハンドルが軽くてびっくりする。直進安定性が悪いというわけではないが、もう少しどっしりしていた方が個人的には好み。

・雪道耐性の低さ
これはタイヤのせいもあるんだろうとは思うが、正直よくはない。比較対象がインプレッサはともかく、軽のプレオ(ただし4WD)よりも雪道での安定感がないというのはどういうことなのか……。まぁ前輪駆動だし、仕方ないか。

☓よくない点
・走っててあんまりおもしろくない
わりと致命的な欠点。だいぶ乗り回していて素性は大変おもしろそうな車だったのにいまいちおもしろくない。とはいえこれはエコタイヤのせいもあるかもしれない。(以前乗っていたプレオも、タイヤを替えるとそれまでの運転感覚が激変したことがある)

……というわけで、総合的に考えると、大満足というわけではないが、今の自分の使い方を考えるとこれ以上の選択肢もなかったかなというのが結論。そりゃオープンカーとか買ってみたいけど荷物は積むし長距離走って下手すりゃ車中泊もする。また手頃なスポーツカーを買っても燃費や税金などの維持費を考えるとどうにも維持できる気がしない。つまり、安価にパワーがあって長距離こなせて負担にならない範囲で維持できる車というと、選択肢は非常に少ないのだ。

実際、コルト自体わりと不人気車であり、後期ラリーアート versionRだけは高値安定だが、前期にはATしか設定がなかったことと地味な外観も相まってかなりお買い得な値段になっている。正直言って、オススメです。

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