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無名サイトのつづき

2015年買ったカメラとレンズ

毎年恒例のこのコーナー。今年は昨年に比べれば至って平和というか、ある程度目的意識を持って買う事が出来たんじゃないかな……とリストアップするまでは思っていたのだが、実際集計してみると全くそんなことはなかった。ただ、道楽がメインだった2014年に比べると実用的なものが多かったと言うことは出来るだろう。

さて、2015年の一発目はいきなりフジヤの初売りから始まった。

TAMRON SP 24-70mm F2.8 Di USD
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標準ズームはそれまで使っていたミノルタ28-70Gで(写りの面では)満足していたのだが、とにかく不満だったのが全域0.85mという最短撮影距離の長さであった。最近のズームはこの点を解決しているので買い換えればいい話だったのだが、Aマウントの大口径標準ズームなんてものは中古ではほとんど出てこないものである。まして純正Vario-sonnarなど高嶺の花であった。

そして、この時期はまだAマウント用のSIGMA 24-105/4が出ていない時期でもあり、ソニーからも同等スペックの純正ズームが出るのではないかという噂すらあった。よって、それらを待った方が得なのではないかという疑念がぬぐえず、ずっと身動きが取れずにいたのである。(結果としてSIGMAはここからさらに半年かかったし、純正に至っては噂でしかなかったわけだが)

……という状況の中で、初売りに行ったらちょうどタムロンの中古があったのでしばらく悩んだ末飛びついてしまった。写りについては全く不満なし。サイズや重量もVario-sonnarよりはマシと思えば許せるレベル。ただしこのレンズについてはピントリングがソニー純正とは向きが異なる。これが後述の事態を引き起こす遠因となろうとは、このとき考えてもいなかった。

・MAMIYA AF 45mm F2.8
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去年購入したマミヤ645AFDであったが、せっかくレンズ交換式を買ったのだからレンズを買わなきゃもったいないという余計な考えにより、28mm相当となるこのレンズを購入した。

中判のフィルムサイズで広角使ったら一体どんなすごいことになるんだろうとワクワクしながら買ったレンズではあったが、28mm相当というのはいろいろなフォーマットですでに慣れ親しんだ画角だったので撮る上での難しさもない代わりに思ったほどの驚きもなかった。

しかし、大サイズのポジが上がって来るとそうした理屈を吹っ飛ばして、やっぱりにやけてしまうものだ。在庫の120フィルムを使い切るまではしばらくこの45mmと80mmで頑張るつもりである。

・MINOLTA 1.4x TELE CONVERTER APO(D)
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ある日、普段は見ていないカメラ屋のサイトをチェックすると、ミノルタでは最終型となるD型のテレコンが1~2型と同じくらいのプライスで並んでいるのを発見してしまった。ミノルタテレコンは1型・2型・D型とあるのだが、超音波モーターに対応するD型は実質的にソニーの現行品と同じで、あまり出回っていないことから中古が出てもそれまでは高値安定であった。

すでに1型のテレコンは所有していたのだが、これはSSM非対応品で70-200GでAFが効かなくなるため、そのうち出物があれば買い換えようと思っていたのだった。当然即注文を入れた。

これでSSMレンズを買い足してもテレコンが使えて大満足……のはずだったのだが、実はこのテレコンα7系にアダプター経由で付けると使えないという重大な罠がある。昨今の価格下落もひょっとしたらその影響かもしれないと思うと内心複雑である。

なお、余談としてはα7系列にLA-EA3および4でAマウント純正テレコン付けると使えないのにメタボーンズとかのE-EFマウントアダプターでキヤノンのレンズとテレコンだと特に問題なくテレコンが使えるというEマウントの闇という話もある。ただでさえ望遠が足りないEマウントでこの仕打ちってバカなのアホなのという気分である。

SONY Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM
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本年度の迷走。前述のタムロンSP24-70にはピントリングの向き以外は満足していたのだが、そいつは突然やってきた。

新潟に出張する機会があり、新幹線の時間まではしばらくあったことからふと立ち寄ったビックカメラで、2型へのモデルチェンジによって入れ替え対象となった展示在庫の24-70ZAの処分品を見つけてしまったのだ。価格はなんと10万円を切っている。このレンズの当時の相場としては、中古ですら10万を切るモノはなく、間違いなく破格と言ってよかった。

しかし、である。

タムロン24-70を買ってわずか数ヶ月、写りにたいした不満は無い。ほぼAFで使っている以上ピントリングの向きなど些末な事だ。その状態でいくら純正で(相対的には)安いとはいえ(絶対的には)こんなに高い買い物をしていいのだろうか……と。

本当に悩んだ。どのくらい悩んだかというと、新潟駅を挟んで反対側にあるビックカメラヨドバシカメラを三往復した上に、時間が足りなくなって新幹線の乗車変更を四回かけたくらいである。

そして下した結論として、いまどちらも手元に残っている。アホか……。

SONY α7(+LA-EA4)
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これについては購入の顛末記事なんかもあるのでサラッと流すことにする。なんだかんだで「α900の代わりにはならない」これは事実である。が、それ以外の面で大変便利なのもまた事実……というわけで、自分の中での評価については未だ定まらなかったりする。

実際、今日のこの記事のブツ撮りは上の写真を除いて全てα7で撮影している。ライブビューのないα900では出来ないことが出来るというわけで、これだけでもかなりありがたいことなのだ。

TAMRON SP 150-600mm F5-6.3 Di USD
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密かに今期購入のベストレンズだと思っている。

ことの始まりは、某雑誌の企画でFSWキヤノン7D mk2と100-400L2でサーキット撮影が出来る体験会に当たったところまで遡る。これまで自分にとって車は、カメラに並ぶもう一つの趣味でありながら、レース撮影というのは未経験だった。

超望遠レンズが必要なこともあり、自分には縁が無いと思っていた分野だったのだが、最近になって望遠で飛行機なんかを撮り始めていたことから、この機会に撮影の幅を広げる為、チャレンジすることにしたのだ。

結果としては、主催者の意図通りキヤノンのシステムが優秀ということはよーーーーくわかったのだが、悲しいかなこれまでAマウントで揃えてきた以上、そこからは外れられない。

かくして、ミノルタ400/4.5Gやらソニー70-400Gやらを天秤にかけたり、いっそα77を買い足してみるなどの様々な算段の末、結果としてAマウント用としては最長にして最新となるこのズームを購入したのであった。

初陣となるFSWでのWECで雨の中酷使したせいで購入から一ヶ月もしないうちに中玉が結露したりいろいろあったが、そのWECでは確かな実力を伺うことが出来た。その後はこれも初となる航空祭に行ってみたりと、自分の撮影の幅を広げたという意味では今期のベストレンズである。

SONY Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM
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いまのところAマウント用純正としては最後に出た完全新規設計のレンズ。 恒例の「安かったから買った」枠に該当する。

ここ数年で各社がこの50単クラスに話題性のあるレンズを投入したことや、その中でソニーにおいてはEマウント用のSonnar 55/1.8がその写りからすっかり「定番」と化したこともあり、このレンズは煽りを食って、すっかり影の薄いレンズとなってしまった。本来であればダブルガウスを崩したAF Planarという素性だけでも、もっと注目されて良いのではと思うのだが……。

写りに関しては、まだこれと言って掴めていないが、思ったよりは歪曲があったりと、10万以上する高級50単として賛否両論があるのも頷けるところはある。が、おそらくこのレンズの真価はそこにはないであろうことも理解しているつもりだ。

……以上、2015年の買い物としてはざっとこんなところであった。個人的に今年の撮影で最も大きかったのは、飛行機やレースなどの動きモノを多少なりとも撮れるようになったことだと思っている。

そもそもこのコーナーというのはもともと「安かったから買った」の記録であり、それは今年においても大枠では変わらなかったのだが、タムロン150-600に関しては明確な「コレが撮りたい!」という気持ちが先にあり、その結果としてのレンズ購入であった。

本来なら機材購入というのはそういうもんであり、そういう意味では初心に返れたのかもしれない。さんざん無茶してきて初心もクソもないかもしれないが、それがとりあえずの結論ということで。