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インターネット

無名サイトのつづき

新フィルムカメラはじめました5 [NIKON COOLSCAN4を使う]

フィルム機を使う上でのネックは色々あるが、その中の一つが「どうやってデジタルデータ化するか」なのは誰もが認めるところだろう。

最終的にjpgにするのであれば最初からデジタルカメラで撮れよという指摘はまったくその通りなのだが、そこで冷静な判断が出来る人はそもそもこのご時世にフィルム機など使わないであろう。実際blogに掲載するにはjpg化は必須の工程であるし、それどころか、例えばプリント代をケチって現像のみばかり指定していると、ネガカラーではそもそも鑑賞する手段がないという困った事態すら発生する。そんなことする奴はそう多くはないとは思うが、何を隠そうこれを書いているのが「そんなことする奴」なのである。つまり、鑑賞の為にもスキャンしなければならないわけだ。

さて、現在フィルムをデジタル化する為の選択肢は非常に限られている。今個人で新品で買えるのはフラットベッドスキャナの上級機くらいだし、それ以外はといえば現像時にお店でスキャンしてもらうくらいのものである。あとはオモチャのようなフィルムスキャナがいくらかあるが、今回は無視することとする。

以前はフィルム専用の高級スキャナであるとか、複合機の中にもフィルムスキャン機能が付いた物があったのだが、年々縮小するフィルム市場と歩調を合わせるかのように消えていってしまった。そして現在に至っては、そもそも単体のフラットベッドスキャナ自体が風前の灯火だったりする。

幸い、複合機にフィルムスキャン機能が付いていた最後の時代のモデルとして、CANON MP960を所有しているので、最近までスキャンはこれで行っていた。このモデルはキヤノン複合機としてはほぼ最後の2スリーブ同時スキャンモデルで、以降のモデルはシングルスリーブになり、最終的には機能自体がなくなってしまった。

そして本格的にフィルムを使い始めたここ半年くらいは、フィルムスキャン機能があるだけでも十分だと思っていたのだが、せっかくなので画質にも配慮したちゃんとしたフィルムスキャナが欲しいなとも思っていた。目を付けていたのは、近所の店にあったMINOLTA Dimage Scan Dual3である。中古で約2万。出せない額ではないが、たかがフィルムのスキャンにそこまで出すのはどうよと思いつつ数週間が過ぎた。そして、出した結論が「2万だったら買う」である。

……そんでどうしてこのようなタイトルの記事になるのかというと、ちょうどその決心をした頃、ジャンク扱いでCOOLSCAN4がヤフオクに出ていたので軽い気持ちで入札してみたところあっさり落としてしまったので急遽こっちを使う事になったのである。ちなみに送料も込みで1.5万円を切る程度。ジャンクに出すにはちと不安な額だったが、電源入れてみたらまぁ普通に動いた。

ジャンクなので付属品は全くなかったのだが、スキャンソフトとドライバについてはNIKONのサイトから今もダウンロード出来るし(ソフトは本体のシリアルナンバーが必要)、新品当時にはPhotoshopが付いていたようだが現在は月額課金でPhotoshopCSを使用出来るので不要と判断した。

基本的には既にサポートが終了した機械なので、最新OSで動くドライバは用意されていない。しかし、ネット上には一部ファイルの書き換えで最近のOSでも動くという記事があるし、そもそも当初は制限のないXPのノートPCで動かしていた。だが、余りに遅いので物は試しと思いメインPC(windows8 64bit)に繋いでドライバを当ててみたところ、特に問題なく使えてしまったので今のところそのままにしてある。ググればwindows7くらいまでなら改造ドライバでの動作報告がすぐに見つかると思う。

さて、COOLSCAN4は2001年発売の大変古いフィルムスキャナである。このため当然USBは1.0どまりである。これより古いとSCSI接続になるので、個人的にはギリギリ許容範囲といったところだろうか。ちなみに同時代の上位モデルではIEEE1394接続も選べるし、先ほどのDimage Scan Dualはもう少し新しいのでUSBも2.0になっている。このため、このスキャナを評価する上では転送速度の遅さはネックになり得る。そこで簡易測定ではあるが、レスポンスを計ってみた。概ね下記のような結果である。

6コマプレビュー
・全コマ表示まで約15秒
1コマスキャン(フル解像度・ICEあり・アンシャープマスク20%・12bit)
・スキャン完了まで約178秒
1コマスキャン(フル解像度・ICEなし・12bit)
・スキャン完了まで約110秒
1コマスキャン(フル解像度・ICEなし・8bit)
・スキャン完了まで約70秒

個人的にはまぁ、我慢できないことはないかな? と言えるレベルであった。もちろん上位機ならもっと早いのだろうが、少なくともそれらが1万円台で買えることはまずあり得ないのでこれで満足ということにしておく。実は複合機のスキャンもこのくらい遅くて、かつ弄れるところが少なくてあまり満足出来なかったから、同じ時間でならアリかなと思えてきたのである。

あとは、あまり厳密な比較ではないがサンプル画像も置いておく。

・MP960でスキャン
・COOLSCAN4でスキャン
元写真はF2+Ai50/1.2で撮った物。
フィルムはKodak ProfotoXL 100。

もう一つネガカラー。
・MP960でスキャン
・COOLSCAN4でスキャン
元写真はα7000+50/1.4で撮った物。たぶん。
フィルムはDNPセンチュリア400。
DNPセンチュリアの時点で察して頂けるかとは思うが、
かなり古いネガである。確か2008年撮影。

せっかくなのでポジの比較も。
・MP960でスキャン
・COOLSCAN4でスキャン
元写真はF2+Ai-s135/2で撮った物。
フィルムは富士ベルビア(RVP)50。

率直な感想を言うと、ネガはフィルムによって結構違うが全体として階調性とシャープネスはCOOLSCANの方が好ましく、ポジならたいして変わらないのではないかというところ。ポジがメインであればあまりアドバンテージはないだろう。

ちなみに、今更フィルムスキャナを買ったという話を知人にしたところほぼ全員に軽く引かれたのは書き記しておこうと思う。確かにタイミングが10年遅いのだが。