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無名サイトのつづき

2014年買ったカメラとレンズ[下半期編]

引き続き、今年買った機材について。

さっきまとめていて気が付いたのだが、この一年間でデジタルカメラは二台しか買っていない。また、これまで出費の大半を占めていたαマウントのレンズも思いの外少ない。つまりこの一年いかに脱線したかの証拠のような気がするのだが、どうせ来年はα9(仮)とか買うだろうし考えないこととする。

7月
SONY 35mm F1.4Gf:id:seek_3511:20150103231604j:plain縁あって譲り受けたもの。現行品だが基本的には(研削非球面からガラスモールド非球面に変わったりはしているらしいが)ミノルタ時代の35/1.4から大きく変わってはいないレンズ。故に最近の数値評価ではかなり厳しめの点が出たり、絶えずリニューアルの噂が絶えなかったりするレンズではあるが、逆にフィルタ径55mmのコンパクトさは今の世代のレンズにはないもの。いわゆる「絞りが効く」レンズなので結構好みだったりする。

SONY 100mm F2.8 Macrof:id:seek_3511:20150103233146j:plain
これもミノルタ時代から基本的な光学系が変わっていない驚異のロングセラーレンズ。このシリーズなんだかんだ言ってα100の頃からの愛用品で、初代からNewに買い換えつつもずっと使い続けていたのだが、とあるHOで修理に出しても元が取れるくらいの額でカビ品が出ていたのでこのソニー版を購入してしまった。現行品なので問題なく修理も効いた。金属外装の初代とNewに比べてミノルタ時代のDやソニーのはプラ外装となり一見スペックダウンだが、太いピントリングはやはり好ましい。Newはそのうち手放す予定。

8月
LEICA M5[売却済]
この辺りから雲行きが怪しくなってくる。オークションで購入。当時北海道旅行に出ていたのだが、旅先のテンションでついうっかり落札。今の世の中ネットバンキングさえ出来れば家に帰らなくても取引自体は出来て大変便利である。手に入れてみての第一印象は「ライカって意外とでかいのな」だった。まぁM5だから仕方ないところはあるが……。露出計はダメだったが一応シャッターも動いてて実用するには問題なかったのだが、ライカというものに期待をし過ぎていたのかそれほどの感動はなかった。故に年末の整理で売ってしまった。ライカ使いにはなれなかったようだ。

・MINOLTA CLE[売却済]f:id:seek_3511:20140831142121j:plain
……といった感じで、知り合いと中古市に行って とうとうライカに手を出したなんて話をしていたら、開場から二時間後には手元にCLEが握られていた。なお向こうの手元にはCONTAX Tを握らせていたので痛み分けである(何が?)。小型軽量でAEが効くということもありライカ買うよりよほど先にこっち買っておくべきだったのではないかと思うくらいには気に入った。しかし、年末のレンジファインダー一式売却の際にこれだけ残すのも思い切りが悪いと思い手放してしまった。悪いカメラではなかったしむしろ好きなんだけど、レンジファインダー自体があまり合わなかったのである。

・MINOLTA TC-1f:id:seek_3511:20140831153702j:plain
会社の偉い人に借りてから一発で惚れてしまい、気が付いたら自分用を買っていた。ごくごくたまに動きが怪しい時があるが写りはホントに一級品、と同時にこれが自分の中でのフィルムコンパクトの終着点だと気が付いた。実際これを手に入れてからはフィルムコンパクトは買っていない。こういう終着点になるカメラに一発で辿り着けたなら苦労はしないのだが。

TAMRON SP AF 28-105mm F2.8 LD Aspherical IF
比較的高倍率の大口径ズームという、後にも先にも似たスペックのないレンズ。その中でもなり珍しいアダプトール2版。破格の値段だったのでつい落札してしまったが、アダプトールに起因する使い勝手の問題から控えの座に甘んじている。しかしスペックだけなら歴代最強との呼び声も高いレンズなので、そろそろ腰を据えて使い込んであげなればなとも思っている。ある意味夢のレンズだ。もっとも、その夢の代償はあまりにも巨大な鏡筒に現れているのだが。

9月
・MINOLTA AF 20mm F2.8
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いくらミノルタコレクターになりつつあるとはいえ、特に写りの評判が良いというわけでもなく、またほぼそのままソニーにも引き継がれているレンズの為これまでは手を出していなかったレンズだった。それが何故ここにあるのかというと、近所のキタムラでとても安価に並んでいたからである。安いだけなら手を出さないが、初代AFシリーズのレンズなのになんと未だにツヤ消しが残っているという奇跡的な程度の良さ。ツヤ消しが残ってるレンズは流石にほとんど見たことがなく、保護のつもりで買ってしまった。(ミノルタの初代AFシリーズというとテカテカのイメージがあるが、本当はツヤ消し仕上げなのだ)

・MINOLTA M-ROKKOR 90mm F4[売却済]
この頃になるとレンジファインダーのボディが増えたこともあり、せっかくならレンズ交換をしてみたいということで安価に並んでいたこのレンズを手元に加えてみた。ミノルタ銘ではあるが、CLの頃のレンズなので製造はかのライツである。何気に初めての舶来レンズかもしれない。(ツァイスは一本持ってるが日本製のソニーツァイスなので) しかしレンジファインダーで望遠が嫌われる理由も使ってみて一瞬で理解した。結局小さなブライトフレームと格闘し続ける気にもなれず、他と合わせて年末に手放してしまった。

・MINOLTA α-9xif:id:seek_3511:20140927211840j:plain
アホかと言われても仕方のない買い物だが、ずっと探していたα-9xiが800円でジャンクカゴに転がっていたのだから買わないわけにはいかなかった。詳細記事にもある通り、理解されなかったとはいえ先進性のあるカメラだったと思う。実はその後更に捜索を続けた結果グリップストラップ付きのゲタも購入して完全体へと変貌を遂げた。これで底蓋のべとつきも解消で良いことずくめ。1/12,000シャッター搭載機はこれでコンプリートである。α-9000を買って9番台コンプリートも考えたが、それは今後の宿題として取っておく。

10月
RICOH GR limited
これまで愛用していたGR Digital4ホワイトがたった二年で壊れてしまって、急遽代替になるコンデジを探すことになってしまった。色々考えた末、結局ここに戻ってしまうのかなという感じでGRに決め、どうせならばということでLimitedを購入してみた。実際のところサブ機としての運用が主なのだが、とりあえず他のカメラが死んだとしてもこいつさえ生きていれば何でも出来るという極太の命綱みたいな存在である。二年で壊れる会社のカメラなんて二度と買うかという気持ちと、他に換えがないカメラという葛藤、それでも買ってしまう辺り、GR Digitalは偉大だった。なお今回は五年保証に加入した。

PENTAX Z-1Pf:id:seek_3511:20141224001416j:plain
α-9xiを使っているうちに、似たような(不遇な)立ち位置のフラッグシップとしてどうしても使いたくなってしまい、結局購入。(この間約二週間) ☆やlimitedがフルサイズで使えるならねと言い訳しつつ使ってみたらその先進性にぶったまげた一台。その攻めの姿勢は実を結んだとは言えないのだけど、この方向性での正常進化も見てみたかったと思わせるには十分な魅力がある。しかし2014年にもなってZ-1P触って感動してるのとかインターネット広しと言えどもここだけだな……。

11月
LEICA A
ノーコメント。

・MINOLTA α-707si JAPAN
コレクター路線の終着点。これ買ったらもうAマウントのフィルム機は要らないかなという気分になった。ジャンクで買ったのであちこちおかしいところはあるが写真は撮れる状態。よく見てるサイトの人がLX GOLDについて「死ぬまでに一度はカメラとして使ってあげたい」と書いていたのを見て普通にフィルムを突っ込んでしまったが、あとから考えると前オーナーも使っていた形跡がない。ちょっともったいなかったかも? と思いつつも、カメラは使ってナンボのもんだと虚勢を張っておく。普段は防湿庫の魔除け代わりにします。

・MAMIYA 645AFDf:id:seek_3511:20141223195001j:plain毎回恒例「安かったから買った」枠。なにせAF中判の、ギリギリデジタルバックも使えるような世代のカメラなのに驚くほど安価だったから。GS645Sだけでは積み上がった120フィルムの山が消費出来ないと踏んだ(ちなみに50本くらいある)ので思い切って買ってしまった。中判一眼レフってこういう世界だったのかと目が覚めるようなファインダーの大きさと美しさ。そして現実に引き戻してくれるミラーショック。三脚を立ててゆっくり風景でも撮りに行きたい物である。とはいえ、マミヤ特有の異様なまでの中古の安さから早くも35mmや45mmに思いを馳せる毎日……。

以上、12月は今のところ買っていないので、主な機材としてはこんなところである。もはや毎月機材買ってるとかそういうレベルですらなくなっているので来年はもう少しどうにかしたい。

全体としては、ここ数年がフィルム写真というものを楽しめる最後のチャンスだと思っているし、機材もそれに合わせてこれまで手を出していなかったところを買ったというのが大まかな流れである。結果としては大変険しい獣道な上に回り道だった気もするが、あとからやっておけば良かったと後悔するよりはマシだろうと思うことにしている。これまでは名前を聞くだけだった様々な名機が自分に手が届くところまで来ているのだし、悪いことばかりではない。

そして、いくら機材が安くてもフィルム代と現像代でプラマイゼロどころかむしろマイナスということは都合良く忘れようと思う。さて来年はフィルムから引退出来ているだろうか。それとも?