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無名サイトのつづき

Googleマップの抜けないピン - ゾンビデータの倒し方

本記事は当ブログにしては珍しい普通のお役立ち記事として作成している。おそらく同じ事で悩んでいるユーザーは多いと思うので、参考になれば幸いである。

Googleマップには「マイプレイス」という、各地点にピンを打って保存する機能がある。このピンはマップを開いた際に地図上に表示されるし、特定のグループ名を付けて保存することも出来る便利な機能である。このためネット上で気になった店や場所なんかを探しては一種のブックマークとして保存している人も多いだろう。 

このマイプレイス機能は住所に限らずその住所上に存在するGoogleマップ上のスポットデータに対してもピンを打つことが出来る。例えば「東京都千代田区千代田1-1」という住所そのものを「保存」することも出来るのだが、一方で東京都千代田区千代田1-1で検索してそばに表示される皇居のスポットデータを「保存」することも出来る。

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後者についてはスポット情報として各種のデータが集められており、例えば公開されている時間だったり、紹介している宮内庁のウェブページへのリンクなどが集められている。このため、多くの人は住所ではなく実際にはこちらのスポットデータを保存していることが多いだろう。

で、この機能、非常に有用なのだが困った点が一つある。

スポットデータには改廃があり、たとえば飲食店などは早ければ数ヶ月で閉店し次のテナントが入ってしまう。このため、地図データやその上にあるスポットデータは常に最新のものに更新されていくのだが、この古いスポットデータをマイプレイスに入れていると、マイプレイスから削除出来なくなってしまう場合があるのだ。これを本項では死んだデータ……つまりゾンビデータと呼ぶこととする。

このゾンビデータだが、スポットの削除ステータス(?)には何段階かあるようで、手作業ですぐに削除出来る場合と出来ない場合がある。例を挙げて説明してみよう。

まず、現役施設(?)の場合は、このようにマイプレイスのリストから解除することが出来る。ピンをクリックすると表示されるメニューから、保存に関するチェックボックスを外せばそれで終わりである。

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次に「閉業」となっているがデータ上はまだ残っているパターン。これを仮にゾンビデータレベル1とする。この場合も同様である。閉業状態になっているとはいえ、かつて現役であったころのwebサイト等、各種データは相変わらず残っている。この状態であればチェックボックスも生きているため、この画面からチェックを外すことが出来る。

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ただ、閉業となっているためこのデータがこの状態(編集可能な状態)で残り続けるかというとそうとも限らない。しばらくすると次の段階(レベル2)に移る。問題はここからである。

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レベル2からは、マップ上にピンが立つのに、その場所にはもはや元になるデータがないため、マップ上のピンをクリックしてもそもそもこの場所がマイプレイスとして認識されていない。このためクリックしたところで先のようなメニューも開かなくなるためマップからはマイプレイスからの解除が出来ないのである。

ここに何があったのかはわからないが、ただピンだけが残っており、しかもこのピンを削除する方法がない。これがゾンビデータのゾンビたる所以なのだ。

なお、ここまで来るとマップ上からは消せないのでもはやたいした意味は持たないのだが、更にレベル3とでもいう状態があり、こうなるともう住所すら表示されずに緯度経度表記となる。こちらも同様にクリックしても何も表示されなくなってしまう。

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これらレベル2や3のデータは、上記の通りもはや地図上からクリックするだけでは消すことが出来ない。そこで、ここからは削除方法について解説する。

Googleマップ→メニュー→マイプレイスと移動すると保存したマイプレイスのリストが表示される。消したいデータがあるリストを表示して、さらにメニューから「リストの編集」を押すと個別に削除ボタンが表示されるようになる。この画面であれば、ゾンビデータであっても消すことが出来るのである。

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ただしこの画面は信じられないくらいにポンコツで、まず初期状態では新しい順に数十件しか表示されておらずスクロールする度に都度読み込まれていくのでまず全てスクロールしないと全件表示が出来ない。もちろんソートや絞り込みなんかも出来ない。なので、数十件単位であれば手作業で見付けだしてチマチマ削除することも可能だが、数百件のデータがあるとなかなかそういうわけにもいかない。例に挙げている中古カメラ屋データなどは全国のデータを打ち込んでいったせいで、軽く数百件はある。これをいちいち見ていくのはとてもじゃないが追いつかない。

というわけで、次はどうやってこのリストから効率的にゾンビデータを見付け出すかである。この編集画面は地点名と住所しか表示されなくなるため、先の閉業等のステータスを参照できないためどれを消して良いのかわかりづらく、非常に扱いにくい。

……なのでちょっと力業で申し訳ないのだが、先のゾンビデータレベル3の特徴である「住所データが消滅した結果表記が緯度経度になる」というのを逆手にとって、12,13,14などでブラウザによるページ内検索をすれば、日本国内であれば東経120-140度の範囲には収まるため探し当てて削除することが出来る(店舗の場合は基本的に住所があるはずなので、店舗等のリストの中で緯度経度に変更されているのは必然的に住所が吹き飛んだレベル3のゾンビデータということになる)。

もっとも、この方法は未だに住所が生きているゾンビデータレベル2に対しては使えないわけだが、レベル2については仕方ないので住所をメモしておき、それで検索する他にないだろう。ここら辺がちょっと煮え切らない結論で申し訳ないが、それでも削除自体は可能なので、放置しておくよりはマシである。

この記事が読者諸氏のGoogleマップの整理のお役に立てれば幸いである。